僕とYMOとテクノカット2

 


RYDEEN ( PUBLIC PRESSURE VERSION ) / YMO

初めてこれを聴いた時の衝撃は今でも忘れません。

「なんだこの音は。このノリは、この音楽は。」

この曲は良い意味で僕の音楽性を一度ぶち壊してくれたのです。

 

中学生の頃、僕は吹奏楽部に入っていて、打楽器をやっていました。中3の時の成績は、全国まであと一歩というぐらいのレベルで、そこそこな強豪校だったと自分では思っています。当然練習も厳しく、土日も休むことなく毎日バリバリ練習をやってました。

それと同時に中学校の頃の僕は、ポップ・ミュージックにすごく疎い人間でした。強いて言うなら、親が車の中で聴いていた80’sの曲とかを知っているくらいで、J-pop、邦rockなどには全く興味がありませんでした。

文化祭の時には、ポップ・ミュージックをやることもあり、ドラムなどを演奏もしていましたが、基本的にはコンクールに向けての曲などを練習しているので、クラシック系の音楽に浸っている時間がとても長かったのです。そんなおかげで中学を卒業する頃の僕の音楽性はかなりのクラシック寄りでした。

 

そんな僕は高校の留学先でも吹奏楽部をバリバリやろうと思っていました。しかし残念なことに、僕の高校の吹奏楽のレベルは鬼のように低かったのです。

練習は週に一度だけ。チューニングもしない、基礎練もない。そしてなによりも部員が少なかったのです。中学の頃には60人いた吹奏楽部でしたが、高校では10人ほどでした。

大好きだった吹奏楽が思うようにできず、落ち込んでいる中、僕が掛け持ちをして入っていたロック部の部長から、このYMORydeenを教えてもらいました。

今まで自分が触れてこなかったジャンルへの驚きと感動。古いバンドで、どこか懐かしいサウンドなのにも関わらず新しく感じたあの衝撃。

そして先輩の一言。

「これ今度のコンサートでやりたいんだよね。ドラム叩ける?」

これがきっかけで僕は本格的にロック部の活動を始め、YMOを皮切りに色々なポップ・ミュージックを聴き始めたのです。YMOがいなかったら、あの先輩が僕にそれを教えてくれなかったらきっと今の自分の音楽性はなかったと思います。

 

こういうわけでYMOに憧れを抱いていたので、テクノカットをやってみたかったんです。  

 

そんな思いで話でした。おしまい